DAY 3
たながえし
8:30
──朝8時半。
壁一面からしたたり落ちる水滴。前日に藁(こも)に含ませた水分と、麹の熱で麹室内の湿度は100%に。気になる温度は、板積みの上部が高く、下部が低い状態。小さな室内でも、板の場所によって、温度に微妙な差があるのです。
さらなる発酵を促すために、板麹を積み替える「棚返し」を行います。 こうすることで、偏りのない品質に高めていきます。
からし
18:00
──夏は18時、冬は20時
いよいよ麹づくりも最終段階。
麹の温度や、菌糸の張り具合を確認してから、麹室の扉を開放。麹室内の温度を外へ逃がし、翌朝まで、ゆっくり麹を冷ましていきます。
季節ごとの外気温や、麹の発酵熱を見極めながら、翌朝の仕上がりを逆算して、冷却のタイミングを見定めます。
夏は18時頃、冬は20時頃ですが、これはあくまで目安。
その時々、長年の経験を踏まえて、麹を冷まし、麹を締めていきます。